ギャンブラー綺譚

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名古屋競馬場 この日のために僕はここまでやってきた。 彼女の最後の晴れ舞台、それを見届けるために。 彼女に花道を贈るために。 競馬場の雰囲気は僕は大好きだ、やっぱり馬を側で見られるのが良い。 サラブレッドは大きくて、綺麗で、美しい、そして強くて、優しい眼をしている。 大勢の人々が各々ご贔屓の馬を騎手を応援する、意外かも知れないが、純粋に競走馬が好きで応援に来ている人も結構いるのだ、他にも、特定の騎手のファンだったり、場内の施設を楽しみに来たり、デートに利用するのもおすすめ、広大で美しいターフを眺めるだけで癒される、施設はどこも綺麗で清潔、サービスも行き届いている、勿論、馬券も買ったらいい、今は昔より、買いやすいし、色々な賭け方もある、きっと当たれば嬉しいと思うし、レースが始まれば、熱狂的な応援、アツくなる競馬場全体を静観するのもまた一驚だ、色々な楽しみ方がある、僕が思うに純粋に競馬で賭事を楽しみに来ている人は、全体の半分位だと感じている。 僕だって、競馬場を100%いや120%楽しむ、だから馬券も買うよ、応援にひときわ力が入るから。 ナツキララの出走レースは第12、最終レースだ、それまでは僕も気楽に楽しませてもらいます。 単勝の自動券売機に並び、第4レースまでの馬券を購入した。 事前予想の範疇で押さえとして決めたのだが、流石に地方競馬、馬と騎手も知らない名前ばかりだし、僕は言っている程競馬に詳しい訳じゃない、だから大体決め手にしているのは馬、その物を見てから決めている、つまり僕は、パドックに来ていた。
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