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男は俺を見つめ、あっけらかんと。
「え!あっ私はギーグ、ギーグ・ラシュエル」
「そしてこの話の男は私ではないよ」
「私は昔から何をやっても良くできてね?子供の頃は神童と呼ばれ、今は神と呼ばれてるよ?ハッハッハッハッハー」
とギーグは豪快に笑う。
「じゃっ・・誰の話なんですか・・・」
「さぁー酒場で盗み聞きした話だから誰だろうね」
なんかいい加減な人だな・・・と心の中で思っているとギーグは何かを思いついたのか、自分のカバンをゴソゴソしだした。
「これ私のお古だけど、君にあげるよ」
ギーグの差し出したものは一本の剣だった、しかもこれは・・・
普通の金属では決して出ない赤紫色の光沢、柄には幾つものマジックジュエル、剣全体を覆うオーラ、これは・・・間違いなく魔法剣だ。
俺は慌てて「こんな高価なものいただけません!」
「いや、どうせ使わないし、魔法装備レベルはせいぜいD+、私にとって大した価値のもんじゃないしね」
「それでも普通の人が豪遊しなければ一生生活できるような金額で売れるもんですよ!さすがにいただけません」
ギーグは少しニヤつき「じゃーこうしよう、これは貸してあげる、君がもっと強力な武器を手に入れて、これが必要なくなったら返しに来なさい」
「それでいいだろう?」
俺は何も言い返せなかった・・・
「どうして見ず知らずの俺なんかに、ここまでしてくれるんですか?」
「いや・・なんかね、君は似ているんだよ・・・昔の俺の親友に・・・」
「だから、ほっとけなくなったのかな」
それを聞いた俺は魔法剣を握りしめ、ギーグに深々と頭をさげる。
「この剣、お借りします!」
ギーグはニコッと微笑むと「そうだ君の名前を聞いてなかったね」
「俺はアルディ・マイヤールです」
「そうかアルディ、頑張れよ」
そうだ、もう一度、もう一度頑張ってみよう!そう思うと魔法剣を握った手に力が湧いてくるようだった。
【今回手に入れた装備】
セイフォース・ファイヤーショートソード+
魔法装備レベル D+
攻撃力 120
命中補正 150
魔法効果 火属性の追加ダメージ80 火属性耐性+20 ファイヤーLv2
マジックジュエル 力+20 力+22 魔力+12 敏捷+31 ファイヤーLv+1
オプション効果 祝福Lv2 頑強Lv1
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