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キーコ、アニー、トートが見守るなか、
点滅する明かりが又ひとつと消えて行くのでした。
キーコはフロントガラスを見つめながら、
点滅する明かりが全て消えて行くことを、奥深い心のどこかで願っていました。
最後の点滅する明かりが消えて、アニーはキーコを振り向きました。
「点滅する明かりが全部消えたと言うことは、
僕の姉さんはこの街には居なかったと言うことだね、姉さん!」
「ぇえ、まあね……残念だったね、アニー」
ちょっと後ろめたさが残るキーコでしたが……。
「キーコさんの今の言葉には愛情が感じられませんわ」
「何よトート」
「私はキーコさんが好きですけど、そんなキーコさんは嫌いです」
「そんなキーコとは何だよ!」
「殴る気ですの!? キーコさんは私には追いつけませんわよ!」
「その言いぐさもおかんの魔法か!? 以前のトートに戻れ!」
「戻れぇ…あぁ……ごめんなさいキーコさん」
「二人共、こんな時に喧嘩は止めてよ!
姉さん、捜し方が分かったから次の街へ行くよ!」
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