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トートは寄りながらキーコの後をついて行き、
みんなは四駆に乗り込みました。
「それではアニーの姉さん捜しに出掛けるよ!」
アニーとトートの返事が高らかに響くと共に、四駆は開いた屋根を、
スーーーーーーッ
と、上昇して行きました。
しばらく上昇して……。
「この上は対流圏よ。
ここから徐々に高度を下げながらアニーの祖国に突入するよ」
祖国と聞いたアニーの眼は輝き出して……。
「姉さん! 僕に運転させて!」
キーコは、生き生きしたアニーの表情を見ながら、黙ってU字ハンドルを譲りました。
「アニーさん大丈夫かしら?」
アニーがU字ハンドルを握り締めてアクセルを踏もうとした時に、トートが叫びました。
「アニーさん待って! 私、四駆の外に出て飛んで行くわ!」
「急になんだ、四駆と競争する気か!?」
「トート止めなよーーー……あ~ぁ、出て行っちゃったょ」
外に出たトートは、四駆の周りを小さく旋回して出発の合図を促しました。
「姉さんどうする?」
「仕方ないわね、新しいバッグの性能を試したいのでしょう。祖国にGOよ」
「分かった!」
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