ワンパスタ

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「いや中々清楚だよ、さすがにTバックだと引くけどさ、今時のギャルに比べたら全然隠してる方だと思う」 そういう妹はワンピースなのでお腹周りも隠れているし、背中は少し覗いてるが、紺地に小花柄で可愛くてちょっと羨ましかった。 「木村さんはさすがのチョイスだよ、胸が無い事もお見通しで胸元はリボンで誤魔化してある」 下着も木村さんに準備して貰ってるので、スリーサイズも含め、色々と把握されている。 上に薄いパーカーまで準備されていて、移動時の配慮もさすが女性だと感心するばかりだ。 「イナリ大丈夫かな、あの犬大きかったし」 「大丈夫だよ、滋さんやリーダーもいるし喧嘩になったら止めるでしょ」 着替えを済ませるとイナリが気にかかり、足早に脱衣場を出ると、お座りして入り口でいい子に待ち構えていた。 「瑠里、イナリ待ってた!」 さすがだねと妹も後から出て来たが、パーカーの上からタオルを首に下げ、折角の可愛い水着が台無しな感じになっている。 『オッサンみたいなんだけど……』 あえて口には出さずにおいたが、正面を見ると海パン姿の男性陣が座って雑談をしていた。 「お待たせしました」 声を掛けると全員振り返ったが、さすがに日々鍛えてるだけあって、身体は引き締まり細身だけど逞しく思える。 秋月さん親子も鍛えたような体つきなのは疑問だったが、ここに啄がいたら完全にオチとしてイジラれそうな光景だった。 「女性の水着姿ってテンション上がるね!」 嬉しそうな滋さんに比べ見ないようにしてるリーダーに笑いが出そうになるが、秋月の息子さんも同じ反応なので、純粋なんだろうと心で思った。 「さて、参りましょう」 全員で移動している時、ふと皆がどの位置に刻印があるのか気になりリーダーの所に駆け寄った。 「うわっ、ビックリさせんなよ」 過敏に驚く反応はスルーし、刻印がどこにあるのか聞いてみると、リーダーは首の付け根と内腿らしい。 「二か所あるんですか!」 思わず覗こうとすると逃げるように「ヤラシイな!人の股を覗くな!」と必死にガードされ見せて貰えなかった。 中に入ってみると、面積の半分がガラス張りで浴室からは海の景色が広がっている。 外風呂もあり眺めも良さそうだったが、イナリは前足でシャワーをポンと押し、かけ湯をしてから犬専用の場所にそっと入っていた。
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