気づいた想い

13/33
前へ
/33ページ
次へ
目の前の胸を両手で押して、顔が涙と鼻水でぐちゃぐちゃだということも忘れて、俊ちゃんの顔を見上げる。 「ありがとう……一緒にいてくれて。凄く、心強かった」 「いや、俺が一緒にいたかったから。 ……つーか、涙目で見上げんな。誘われてる気になる」 「え! ごめっ……」 そうは言われたけれど、力強く、澄んだ瞳から視線をそらせない。 吸い込まれるように見つめていると、いつの間にかその距離が縮んでいて…… 唇が重なった。
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

209人が本棚に入れています
本棚に追加