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どうしよう。
あたし、俊ちゃんのことが好きだ。
今更気付いてしまった。
ていうか、駄目だよっ!
あたしには陵がいるじゃん。
『ずっと一緒にいようね』って約束したじゃん。
裏切るなんてできるわけがないよ。
顔を上げて真っ直ぐに俊ちゃんを見つめる。
「何でもないよ。一緒にいてくれてありがとう。もう一人で大丈夫だから」
わざと、俊ちゃんを追い出すような言い方をした。
「……俺はまだ傍にいたいけど?」
「ごめっ……!」
そんなやさしい言葉をかけられたら、涙が出てきそう。
嬉しいのに、受け入れられない。
胸が痛い……
胸が痛いよっ──
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