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因みに先に述べた今朝の会話の続きは、以下に記す通りであった。
「牛乳に生卵に肝油に納豆に人参か…
まるで航空糧食みたいだね」
「みたいじゃなくて航空糧食です」
シレッと言ってのけるくるみ。
確かに夫妻の店は社用機を有しているから、常にフライトに備えていても決して損はないのであろう。
因みに社用機の保管場所は、かつて帝国海軍の水上機基地が置かれていた入江近くに建つ小さな格納庫であった。
「そうだくるみちゃん。
今日は久し振りに!!!」
「?
どうしたですか陸攻さん急に?」
陸攻が不意にハッとしながら言葉を飲み込んだものだから、くるみは目をパチパチと瞬かせつつ疑問顔となる。
「まさかタンメーもとうとう…」
「愛妻の話はちゃんと聞くです!」
早くもハグの構えを取りながらくるみ。
朝食早々に気絶しては堪らないから、陸攻はくるみに謝りつつ言葉を続けた。
「もしかしたら…
始まったのかもしれないよくるみちゃん」
「???
何が始まったですか?
別にイライラしたり、お腹が痛そうな様子もなかったです。
第一機長は男性ですよ?」
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