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しかし、悟の来訪を何としてでも防ぎたいのか、カズトは尚も食い下がる。
「そこを何とか頼むよくるみちゃん」
「気安く呼ばないで欲しいです。
前みたいに、屑嫁って呼んだらどうですか?」
「昔の事は謝るからさぁ…
重営倉って座敷牢じゃないか。
そんなことをしたら虐待で捕まってしまうよ」
「あのふらーが機長を虐めたのが悪いです」
「確かに悟じいさんとタンメーとは昔色々あったみたいだけど…」
「みたいじゃなくて色々ありすぎたです!」
「参ったな…
お前からも頼んでくれよ陸攻?
俺達兄弟だろう?」
とうとう家族の絆に訴え始めるカズト。
しかし、その余りにも恥知らずな態度は、くるみの態度を強化セラミック以上に硬化させる一方である…
「陸攻さんの意志は私の意志。
私の意志は陸攻さんの意志。
話にならないです…
今お茶漬け出すです」
「いや、別に腹は減ってないからさ。
そんな冷たい事言わないで話くらい聞いてくれても…」
「どこ触ってるですか!」
何とかくるみを丸め込もうと必死なカズト。
だが、伸ばした手が運悪くくるみのスカートに触れたものだから、陸攻の怒りが一瞬で沸点に到達する。
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