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「目隠ししてあげる。君はこれから長田に抱かれると思えばいいんだよ。僕はたっぷり君を悦ばせてあげるから、心配しないで」
貧血と似たようなもうろうとする感じが綾瀬の動きを鈍くした。抵抗したつもりでも、瀬戸は柔らかいガーゼをあてがって包帯で目隠しをする。
「ほら、そんなに怖がらなくてもいいんだよ。大丈夫、優しくするから」
少しずつ意識が遠退いていく中、ひやりと冷たい感触が体を蠢いていく。
「あ……、はぁ」
「体は素直なのに、もっと感じていいんだよ。可愛い声きかせて、綾瀬」
しだいに、火照るような熱さと、自分の初めての声が耳を通り抜ける。
長田の好きな瀬戸に、僕は愛されている。執拗に攻められながら、逃れられない悦びも感じていた。
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