<7月> 正明、由樹とご対面

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「その飯塚って男、どんなヤツなの?」 「よく知りませんよ、見た目は超男前ですけどね。中身はわかりません」 「ふむ」 「でも理さんが好きになるぐらいだから、悪い人じゃないと思いますよ。笑うと優しい顔になるし」 「笑うのか」 「僕らコンビニ君には眉間にしわよった顔しかみせませんけどね。理さんには柔らかいですよ」 「ハルはけっこう観察力があるな。決めた」  今度は何を? 「スパイ決定。サトは3週間に1度髪切りにここにくるから、ハルもついてきなさい。その時報告すること」 「何をってわかりきってますが、いちおう聞きます、報告って?」 「もちろん、その男前の近況にきまってるだろ」 「コンビニ買い物風景以外報告できませんよ?」 「それで十分だ、決まり」 「……はい」  どうやって抵抗しろというのだ、この人に。 「じゃあ依頼主になるので、すいませんが名前を教えてくれませんか?僕なんて呼べば?」 「僕は由樹なんだけど。両親と紗江が由樹ってよぶから、それはダメ。サトがよし兄って言ってるからそれもダメ。それ以外ならいいよ」 「わかりました、じゃあタケさんで」 「……は?」 「婿養子で使い慣れてない苗字、あえて使わせていただきます」  せめてもの俺の反抗だ!ざまあみやがれ。  スコーン!!!! 「上等だ。ハル、お前面白いな。気に入った」  チュッ……ほっぺにキスをされました。理さんに渡したクランキーがきっかけで僕の世界が広がってしまった……気がシマス
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