<7月> 正明、由樹とご対面

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「さすがよし兄~!」 「どお?この若造の本質をさらけだしましたって感じにしてみた」   俺のクシャっとしたくせ毛風の髪は刈り込まれ、長めに残されたトップ部分はパーマがかけられていた。 「正明みたいな顔だったら俺がしたい髪形だ、これ」 「たぶん、いけるよ、サトでも」 「ほんと?無職になったらしようかな」  どうでもいいですが、当事者不在の会話やめてもらえますか。 「サト。どこでコレみつけてきたの?」 「みつけたっていうか、コンビニのバイト君」 「ほお」  お義兄さん、どうでもいいですが理さんに触りすぎじゃないですか?けっこうねばっこい触りっぷりですけど? 「バレンタインにチョコくれた」 「チョコ?」  お義兄さんの視線が怖い……です。 「俺と友達になってくれたんだ。正明に救われてね、感謝してる」  おかしくないですか?なんでこんな子供みたいな甘えんぼモードなんですか?素直に何でも言っちゃってるし! 「なに顔しかめてんだ、ハル」  勝手にハル呼ばわりしているし。 「サト?さっき無職になったらって言ってたけど、そういう予定があるわけ?」  そういえば、そんなこと言ってたような気がする。 「姉ちゃんの様子みてくる!」  理さんはそう言い残して出て行ってしまった。さてと……この怖い人と二人きりにされて、僕にどうしろというの!
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