誕生日祝い

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「はい、誕生日祝いはここまで」 「ここで、終わりなんだ」 「だって、しょうがないでしょ、8時までに家に帰らないとおやじがうるさいから」 「ま、とにかく、門限じゃしょうがない。もともとこれって俺の誕生日祝いのデートなんだろ、なら、もう充分だよ」 「十分? 浴衣着て、屋台を食べ歩いたぐらいで?」 「だって俺がおごってばかりで、財布がそろそろ心細いんだ」 「たく、あれぐらいの出費で根を上げるなんて、そういうのを甲斐性なしって言うのよ」 「いや、俺の誕生日祝いにデートしてあげるとか言って無理やり引っ張り回したのは、お前だろ」 「なに、あたしとのデートじゃ、誕生日祝いにならないと?」 「とにかく、俺の誕生日祝いなのに、俺がおごってばっかというのは、変だろって話だ」 「文句が多いわね」 「俺は、文句ではなく正論を吐いてるつもりだ」
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