セフレ

10/40
前へ
/40ページ
次へ
「……陵はいつも真っ直ぐだったのに、あたしが真っ直ぐじゃなかったから」 「は? 意味わかんねえ。陽菜も真っ直ぐだったじゃん」 「こんなことしてるのに?」 「まさか、俺のせい?」 「違う。あたしが悪いって言ったじゃない」 とりあえず自分の服を掻き集めて、それらを着る。 「どこ行くんだ?」 「喉、乾いたから」 『そんなに泣いたら喉乾いただろ?』 こんな時に陵の言葉を思い出すなんて。 また泣きそう。 キッチンへ行くと、もう九時になるのに、まだ誰も帰っていなくて。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

216人が本棚に入れています
本棚に追加