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“俺さ、今日陽菜を送って行った時、俊哉さんが見てたから陽菜にキスした。玄関先ではしねえって決めてたのに”
確かに直ちゃんとのことがあってからは、玄関先では必要以上には触れてこなかった。
だから今日の陵はどこかおかしいって思っていたんだ。
“きっと、俊哉さんは俺のあの時の気持ちをわかってんだろうな”
「あの時の気持ちって?」
“俺、わかってたんだ、陽菜の本当の気持ち”
「何言って……」
“もういいよ、陽菜。自分に素直になれよ”
その言葉に、涙がぽろぽろと溢れてきた。
「な、んで?」
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