2109人が本棚に入れています
本棚に追加
だけどひとりになると、考えてしまうのは保坂君のことばかり。
頭の中がぐちゃぐちゃだった。
保坂君の気持ちが分からなくて、どうしてキスしたのか分からなくて……。
「学校……行きたくないな」
昨日あのままお風呂に入らなければよかった。
そうすれば風邪を引くことができて、学校を休むことができて、保坂君と顔を合わせることもなかったのに……。
本当はずる休みしたいところだけど、例え今日だけ休んだって、いつかは保坂君と顔を合わせる時がくる。
それに逃げれば逃げるほど、顔を合わせずらくなっちゃう気がするし……。
昨夜ずっと考えていた。
だけどその答えは出てこなかった。
きっとそれは、保坂君に聞かないと分からないことなんだ。
昨日は全然聞けなかったし、怖いけど逃げずに学校行かないと。
そしてちゃんと聞くんだ。
何度も頭の中で練習していた。
聞きたいことが多すぎてうまく聞けない気がして。
なぜキスしたのか、なぜあんなに怒ったのか。……どうして私のことを、嫌いなのかを。
最初のコメントを投稿しよう!