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「もう終わっただろ?つーかなに一人前に化粧なんかしてるんだよっ」
近くに来たことで、マスカラをつけていることがバレてしまったようで、歯ブラシを加えたまま顔を近付けてきた。
「別にいいでしょ!っていうか顔近いから!」
あまりにパパが顔を近付けてくるものだから、思わず手で押し退けてしまう。
「化粧なんてしなくても、夕陽は十分可愛いだろうが」
「はいはい、ありがとうございますー」
適当にあしらい、さっさとリビングへと向かう。
なのにパパってば歯ブラシを加えたまま後をついてきた。
「それに今日はやけに起きるのが早くないか?」
「別に早く起きたっていいじゃない」
「まさか今日、なにかあるんじゃないだろうな……?」
リビングのドアに手を掛けた時、パパがまさかの図星をついてきたものだから、身体は反応する。その途端、パパは声を荒げた。
「やっぱりなにかあるんだな!まさか男か!?」
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