闇に落ちていく

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ガチャン ドアを開くと、沙弥は薔薇の花束と対面する。 「メリークリスマス、沙弥」 圭は花束を渡して、沙弥の頬に軽くキスをした。 「け、圭さん・・・」 沙弥の潤んだ瞳に、優しそうに微笑む圭が映る。 「沙弥ちゃん、入っていいかな?」 「あ、ごめんなさい。 私ったら・・・」 沙弥は、すっかり舞い上がって、自分の世界に入り込み、圭を外に立たせたままにしていた。 恥ずかしさの余り、耳まで赤く染めながら、圭を部屋に招き入れた。
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