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道場でもやっていたが、二人のこの行動は、元々凛香が斗真の無事を祈って始めた儀式のようなものだ。
「御前様、斗真をよろしくお願いいたします」
「うむ。
まあ、おそらくそれほどの強敵でもなかろう。
油断は禁物じゃがな。
では出立じゃ」
巴御前はフワリと浮いて、斗真の肩に乗った。
「姉さん、舞、行ってくる」
斗真は颯爽とコートを翻(ひるがえ)し、眩しい朝の陽光がこぼれる小路を歩いていく。
これより始まるであろう超常の戦いに、胸中を熱く焦がしながら。
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