はじまり
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人に見られたくない そう考えた綾子は自宅へ向かう途中の河川敷の草むらの中に隠れた 「なんで、どんどん消えてくよ」 手首から始まった消失は左肩の辺りまで進んでいた 痛みは無い 軽くなった感覚は無い 触覚も無い 見え無くなったわけでは無く、まるで左手だけが違うところにいってしまったようや感覚 なにがなんだから分からずに草むらに横たわり空を見あげていると一羽の鳩が頭上を飛んでいた 「鳩…」
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