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『君は相変わらずまっすぐだ』
声が聞こえた気がした。
『昔から何一つ変わってない』
10年の間、ずっと聞きたかった声。
『変わったことと言えば腰のチェーンがふたつってところかな?』
10年の間、一度も聞けなかった声。
『宝物、着けててくれたんだね』
赤いチェーンを指さし言っている、気がしてる。
『君は昔から律儀だったけど、今でも忘れてないとはねぇ』
そんな声は聞こえるはずもない。
だけど、僕だけには、今この一瞬だけは聞こえる彼女の声。
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