2章

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『こんな長い文章じゃすぐ忘れられちゃうようね。 でも私は死んでも忘れないよ。 拓斗君や燈ちゃん、私に関わったすべての人。 ――――それに君のこと。』 10年前にたったの一度だけ読んだ手紙の文面でさえ、一字一句覚えている。 君は僕は忘れっぽいと思っていたようだけれど、そうじゃない。 『私の最後の我が儘聞いてくれる? 私のこと、忘れないでね? 綺麗さっぱりリセットなんてやめてよ? 約束してよ? 君に出会えて本当に良かった。 四季春翔君。 最後になっちゃったけど・・・ 君が好きです。 好きです。 大好きです。 一緒に魔闘術会出られなくてごめんね。 我が儘ばっかりでごめんね。 君を残して先に逝ってごめんね。 いっぱいいっぱい、ごめんね。 そして・・・ありがとう。 私の想い、全部届いたかな? 全部と言わず、一部だけでも伝わってくれれば幸いです。 ありがとう。』 君のことは忘れない。忘れられるわけがない。
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