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「じゃあ、問題ないよね」
艶やかに笑うその姿は、まるで一流モデルのようだ。
話の展開が早すぎて頭が、心がついて行かない。
蓮登は動揺を隠しきれない奏に近づいて、恭しくキスをする。
「本当はもう、色々と諦めていたんだ。
でも、ここから生まれ変わったつもりで頑張るから――。奏の全てを俺に頂戴」
もちろん、嫌なわけない。
嬉しすぎて頭がついて行かないと言えばいいのか。
完璧な顔で微笑みながら、指をそっと絡めてくる蓮登の真意が全く読めない。
身体を交わしたらすぐに籍を入れないと――と思う、まじめな性格なんだろうか。
いや、昨日の淫らなあれこれや、事前に何も言い出さなかったことをかんがみるととてもそうとは思えない。
何かがしっくりこなくて――。でも、その真っ直ぐな瞳と熱いキスに逆らう術もなく、奏はこくりと頷いた。
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