世界の色が変わる

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** 入学式も終わり、つかさと教室までの道を歩く。 運良く同じクラスに割り振られていた私はルンルンと肩を弾ませていた。 「あーこのまま席も隣同士だったら良いのにね」 「さすがにそこまで一緒だと逆に引くわ」 「ひどーい」 「あ、ここだB組」 見上げると確かに「1-B」と表記されたプレートが見えた。 ドキドキしながら中を覗き見る。 ここにいる人達が、今日から一緒に高校生活を送るんだ。 楽しいクラスだったら良いなぁ。 ふわふわと楽しい妄想にふけっていると、後ろから入って来た人と軽く肩がぶつかった。 「あ、悪い」 「だ、大丈夫!こんな所で立ち止まってた方が悪いから。私の方こそ、ごめんなさい」 ぶんぶんと手と首を左右に振りながら必死な私。 だって、私と肩をぶつけたその人は、明るい髪とピアスが目立っていて。 入学初日だというのにルーズに着崩された身なりに少し圧倒される。 これってもしかして、ヤンキーとかいう類の人? 中学時代は地味に過ごして来た私は、男の子に免疫がなく、ましてやヤンキーと関わる機会なんて全くといっていいほどなかった。 それなのに。 「何やってんのハル。中入らないの?って...あ」 「あ、え?」 うそ...。 驚きすぎて言葉を失くす。 だって、後ろに立っていたのが今朝のあの男の子だったから。
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