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「俺だよハル!藤川遥」
「藤川って...うそ、ハルカなの?」
ハルカという人に対して、つかさはげんなりとした表情を浮かべた。
そんなつかさにハルカくんは両手を広げて抱きついた。
「ちょっ、やめてよ気持ち悪い!」
「3年ぶりの再会なのに照れんなよー」
「照れてないってば!」
長身の2人のやり取りを唖然として見ていると、不意に今朝の男の子と目が合ってしまった。
だけどふいと気まずそうに視線を逸らされて泣きそうになる。
ごめんなさい、私なんかと同じクラスになってしまって。
と、心の中で呟いた。
けれど。
どうしてこう、気まずい展開になっちゃうのかな。
指定通り、窓側の一番後ろの席に私が座る。
私の前がつかさで、つかさの隣がハルカくん。
そして、私の隣には...。
「俺、藤川遥!ハルでもハルカでもどっちでも好きに呼んで。
で、こっちは成宮千早。ちーくんで良いから」
「良くないから。人のあだ名勝手に決めないで」
千早っていうのか。
せっかく再開できて名前まで知れたのに。
素直に喜べない。
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