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本当に、そう思う。早く人質を開放しろ
そう叫んでやりたいくらいだ。
犯人は三人、逃走用の車と現金3千万を要求しているらしい、どこまで馬鹿なんだ。
そんな要求、通るわけないことくらい
最近なら幼稚園児でもわかると思う。
にしても、人質の安否が気遣われる。中田さんは
「そうなんだよな、犯人が三人で人質も三人
そのうちの一人が抵抗したらしくて、腹を
刺されたらしいんだ」
かなり出血しているらしい、だから。
「犯人がこのまま説得に応じなければ、SITに
発動命令が出ることになるらしいんだ。もう
待機してるって話だよ」
射殺、外国では極当たり前に聞く話だけど
日本の、この国では多少負傷したとしても
確保、が優先。すなわち、生かしておいては危険
もしくは、優先される命がある。
例え、SITの出番があったとしても、犯人と人質の位置関係で、それが可能かどうか変わってくる。
中田さんは温泉の見取り図を見せてくれた。
「犯人と人質がいるのが二階の、この角部屋」
そこは、宿の正面から見て北側の右角
美しい景色を一望できる南側とは違い、多少の
樹の緑を見ることはできるものの、隣の宿の壁しか見えない殺風景な景色だ。部屋代も多少違うのかな
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