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「大丈夫か!?お前達は安置室を調べろ!あの扉を補強だ!中にいる化け物共を外に出すな!」
「隊長・・助かったわ、ありがと。」
楠木を助け起こし、部下に指示を出していたのは、STS司令官の斎藤だった。ラグビーで鍛えた体躯は正に鋼の様で、腕の太さたるや、まるで丸太の様である。楠木曰く「素手で人を殴り殺せる」であった。
「うむ。ケガはないか?・・しかし、一報を受けた時は半信半疑だったが、まさか・・」
斎藤は、まだ信じられないという顔で、たった今、自分達が射殺した警官達の死体に目をやった。何人かの隊員が、死体を1つ1つ確認している。
『頭だ。外すなよ。』
『そっちにもいる。気をつけろ!』
扉の開いた安置室からは、隊員達の声と銃声が聞こえてくる。
「全く・・やりきれん。ここが片付いたら、いったん本部に戻るぞ。仕事が山積みだ。」
斎藤がため息をついて言った。
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