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その首相の周りに、サブマシンガンを装備したSP達が警護の為に立っていた。異様な光景だった。普段はSPがサブマシンガンを持つことなどあり得ない。仮にも持つにしても、目立たない様に配慮するはずだ。それを見ても、やはり何か異常な事態が起きていると記者達は予感していた。
「えー・・お集まりの皆様、大変ご苦労様です。まず、何からお話しすべきなのか・・」
高部首相は、額から流れる汗を拭いながら、会見場に集まった記者を見渡して言った。
「首相!!現在、都内各地において、大規模な暴動が発生しているとの情報は本当ですか!?」
1人の記者が立ち上がって言った。それに対して、高部首相はわずかに眉をひそめ、その記者を睨んだ。
「暴動が起きているとされる地域は、厳重な規制線が敷かれていますし、我々マスコミも完全にシャットアウトされています。携帯電話も通じないという話もあります。高部首相は、この事態について何かご存知なのでは?!」
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