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『水上、お前がやったのはわかった。随分嬉しそうだなぁ』
「不思議な顔してる。でも、まだ自信満々って感じ」
誰に告げてるわけじゃない。
まあ、サービスも含めた実況中継ってトコ。
「次は、凶器の事を確認する。頼むよ如月くん」
「はい、今のうちに追い詰めましょう」
斉藤さんはメールを送り、僕と一緒に画面を見つめる。
『それで?河合真美子を刺したのは、サバイバルナイフか?』
「ビンゴですね。斉藤さん、次はサバイバルナイフを何処へ捨てたのか? ですね」
「ああ、とにかくそれを見つけなければ全てがふいになりかねないんだ。翌日には平気な顔で出社している。サバイバルナイフを捨てた日がわかれば、絞り込めると思う。出来るか?如月くん」
「そうですね……斉藤さん、事件の当日から順番に尋ねましょう。佐竹さんに伝言もお願いします、水上に余計な疑いは持たれたくないです。困惑されると余計な感情が出てしまう。ただ、凶器を捨てた日時を順番に告げてくださいと……」
「わかった」
少し長いメールを、斉藤さんが送り、佐竹さんは小さく頷いていた。
『なあ、水上。凶器はいつ捨てたんだ?河合真美子を刺した夜か?』
水上は馬鹿にしたみたいな表情を浮かべた。
「違いますね……」
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