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「恵美ありがとう」
亜子が興奮した様子で、オフィスの給湯室に入って来た。
そこで、恵美はひとりコーヒーをいれていた。
「どうしたの?」と恵美が言った。
「彼から、私の携帯にメールが来て、また逢いたいって」
恵美は気持ちを抑えて言った。
「そう、良かったね」
「雄太さんがね、君の感性って素敵だ。気がつかなかったよって書いてきたの」
亜子が嬉しそうに、ふふと笑った。
「また、お願いね」
「えっ、まだこんなこと続けるの」と恵美が言った。
「そうよ。私、彼と結婚したいの」
恵美は返事をしなかった。
「恵美、もっと素敵なメール文考えてね」
亜子はそういうと、給湯室に恵美を残して出て行った。
恵美はひとり、そこにたたずんだ。
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