第3章   女性彫刻家

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地下鉄のポスターだった。 その人は悲しげな眼差しだった。 カミーユ・クローデル 地下鉄のポスターを見て、その名を初めて知った。 美術館で、カミーユの展覧会が開催されるのだ。 ロダンを愛しながら、破滅した女性彫刻家。 恵美は彫刻なんて興味がなかった。 ロダンも、名前ぐらいしか知らなかった。 でも、なぜか、カミーユの顔に惹かれた。 行ってみたい。そして彼女の彫刻を見てみたい。 平日、休みを取って、恵美は美術展に行った。 そこで、彼女は知った。 カミーユ・クローデルの悲しい想いを、愛を ロダンを愛しながら、捨てられ、狂ってしまった彼女。
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