act.3 A gift of Christmas Eve. ―聖夜の贈りもの―

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うつらうつらと、美咲が夢現と微睡みだす。自然と隣に座る、冬馬の膝へと体躯が沈んでゆく。    「美咲、ベッドで寝ないと風邪ひくぞ。 ……てかこの状況、俺ヤバい」  「ん……」 美咲は冬馬の膝……というより、股間へと顔を埋めるように沈んでいる。  健康な男であれば、非常に刺激的なフォームである。それが姉弟でも成り立つのかは、些か疑問であるが。  「ちょ……美咲、ヤベーッて俺。も―――ッ! 起きろよッ! 起きねーと襲っちゃうぞッ! ……てか、もう寝てんじゃん……安心しきった寝顔しやがって。俺の気も知らねーでさ」 眠りこける美咲を、恨めしそうに見下ろす冬馬が、ため息とともに苦情を零す。  苦しそうに顔を顰(しか)めて目を閉じる冬馬であったが、意を決して彼女の上肢を起こし、腕に抱き上げ寝室へと運んでゆく。  「いい夢見ろよ。 ……ったく、俺の理性もどんどん磨きが掛かってきてるな」  ひとりごち、そっと美咲の頬に口づけを落とした冬馬は、肩まで上掛けを掛けてやり部屋をあとにした。
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