act.0.5 Prologue ―幼き恋心―

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 「(おいソラ! おまえもっとミサキからはなれろよ!)」    「(やだよ。てか、カケルがミサからはなれなよ)」  「(ふざけんな! ミサキはオレのおんななんだからな!)」    「(そんなこと、だれがきめたの? ミサはボクのかのじょになってもらうんだから)」  「(ふざけるな!)」    「(カケルこそ だまってよ)」    「ん? どうしたの? ふたりでなにコソコソと話してるの?」  「「えっ!?」」  「あ? あ~ ……なんでもねぇ」  「ふーん? あ! そろそろ出口みたいだね。三人一緒だったから怖くなかったね」    「う、うん! ミサキねえちゃん♪」    「オレも、こわくなんかなかっだぞ!」    「カケルは、ボクにからむのにいそがしくて、まわりをみてなかっだんだろ」  「うッ……うっせー!」  「ふたりとも、 ケンカしないでよ。ふたりがケンカしてると、お姉ちゃん悲しくなっちゃうよ?」    「やだッ! おねえちゃん、なかないで?」    「じゃあ……ふたりとも、仲なおりしてくれる?」    「わかったッ! ソラ! なかなおりのハグだ!」    「うん」    「あははッ、かわいい♪ ふたりとも仲よしだね」
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