act.0.5 Prologue ―幼き恋心―

5/5
前へ
/375ページ
次へ
 『でも、どうやって?』    『……わかんねえ』    『なんだよ、それ~』    『うっせーな! とにかくガンバんだよ! いいな?』  『カケルにいわれなくたって、ミサのためならぼくはどんなことだってする!』  『じゃあ……「セイリツ」だな?』  『うん。せいせいどうどうとだよ? ヌケガケはなし!』  『ああ、もちろんだ。オトコとオトコのヤクソクだ!』   夏も終わりの学園祭。  ひとりの女の子と別れたあとの、小さな男と男が交わした紳士協定。   翔海、天翔ともにまだ五歳。  はじめて、心に芽生えた強い想い。それは生涯をかけた、少年たちの初恋であった―――
/375ページ

最初のコメントを投稿しよう!

176人が本棚に入れています
本棚に追加