私は彼に食べられる

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彼がベッドから離れる。 ゴムをつけるんだと思う。 目をうっすらと開けると、私に背を向けバッグに手を伸ばしていた。 こないだ結果的にじっと見ていたことになって恥ずかしくなったことを思い出し、急いでふとんに潜り込んだ。 あの人はつけないから、こういう間ってどうしたらいいのかわからない。 女の人がつけてあげるっていうのもきいたことがあるけど、どうなんだろ。 みんな、この時間ってなにを考えて相手を待ってるんだろう。 そんなとりとめのないことを考えていると、桃川くんがふとんの中に入ってきた。 「お待たせっ」 彼が私に覆い被さる。 けれど、ほとんど体重はかかってなくて、心地良い密着感にすぐに私のカラダはいやらしくなる。 ぞわぞわとする感覚がして、胸の尖端が主張してるのが分かる。 「アカネちゃんの肌、気持ちいい」 瞳を覗き込んでくる彼から視線を逸らした。 「またっ。すぐ逸らすんだからっ」 そう言って、首筋を這うように口づけをしていく。 「今度そんなイジワルしたら、キスマークつけちゃうよっ」 えっ!? 「そ、それは、ダメッ!」 私が慌てて彼から離れようとすると、 「冗談だから」と呆れたように笑われた。
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