私は彼に食べられる

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繋がったまま、今日は私が倒されるんじゃなく、彼が倒れていく。 え……。 これって。 騎乗位ってヤツになった。 これもまた初めての体位。 桃川くんのセックスは、処女をなくしたあの人とのセックス以上に初体験をもたらしてくれる。 みだらな経験が増えていく。 心底で眠っていたイケない私がどんどんと顔を出してくる。 こわい。 私が私でなくなるようで。 ううん。 もしかすると、これが本当の私なのかもしれない。 こわい。 こんな自分いらないのに。 「動いてみて」 私の腰を押さえている桃川くんが、下から見上げて告げる。 「……ん」 私は目をつぶり、小さく頷いた。 だけど、どう動いたらいいのかよくわからなくて、とりあえずゆっくりと腰を上げたり下ろしたりする。 「ん、ん、ん」 小さな快楽。 もっともっと。 カラダがココロが、快楽を求めてる。 「それもいいと思うんだけど。前後ろに動いてみて」 「ん」 言われた通り、はしたない部分全体をこすりつけるように前へ後ろへ移動する。 「あっ」 気持ちいい。 「気持ちいいでしょ?」 「あっ、あっ、あっ……。気持ち、いぃ。あ、あ、」 コクコクと頷きながら、より気持ち良さを求めるように前後に動く。
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