O型の人

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まどかは微笑んでいた。 まるでそれは聖母マリアの微笑みだった。 お腹を撫でながら満足した顔を見せていた。 この子の父親が誰なのかは、まどかしか知らない。 この秘密はまどかがお墓の中へもっていくのだと思っていた。 「あなたのお父さんはねO型の人よ。うふふ、二人ともO型だったわね」と誰にも聞こえないほどの小さな声で呟くと微笑んでいた。           終わり
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