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「いいえ、私はまだまだですわ。もっと岡野の為に何かしてあげたいと思っていますのよ」と嘘ぶく。
それを聞いて岡野はご満悦の笑顔だった。
その日の夜からまどかの態度が変わった。
「ねえ、あなた、私子供が欲しいの。あなたの子供が」と顔を赤らめて言う。
岡野はそれを見て嬉しそうに鼻の下を伸ばしている。
「そうだな。もうそろそろ出来てもいいころだな。よし頑張るか。まどか」と言うとにやけていた。
「それでね、あなたはお仕事忙しいから、わたし一人で子作り温泉に入ってきてもいいかしら、その方が早く子供が出来るらしいのよ。赤穂のほうにね、良い温泉があるから、月一で通いたいんだけどいいかしら」と言う。
岡野はまどかの話を疑うことなく聞き入れる。
「君がそうしたいならそうしたまえ」とご機嫌だった。
その日の夜はまどかは、岡野の夜の相手をする事になる。
好きでもない相手との夜の営みは何も感じない、けれどふりをする事になれているまどかは、岡野に感じているふりをして見せる。
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