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逃げるように、部室を飛び出した。
今、いつもみたいに振る舞うことが出来なかった。
皆に、おかしいと思われるかもしれない。
今までの、僕の美弥さんに抱いていた感情がバレるかもしれない。
あぁ。
でも、そんなのどうでも良くて。
美弥さんが、いなくなる。
そのことで頭がいっぱいで、ぐるぐるして、混乱している。
それでも冷静にならなきゃいけないと、歩を進める。
ひたすらに歩く。
トイレになんて行かない。
とっさに出た嘘。
歩くのを止めたのは、階段を上り詰めた先にある
屋上に続くドアの前に立ったとき。
このドアが開いた試しはない。
開かないドアの前で
僕は、座り込んだ。
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