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リビングに足音が近づいて来て、ドアが開いた。
入って来た女の人は、いかにも敏腕そうで、見るからにお高そうなスーツを身に纏った、バリバリのキャリアウーマンだった。
「あなたが吉野さんね? 初めまして。弁護士の本田です。どうぞ、宜しく」
吉野さんを見つけると、サッと名刺を差し出すキャリアウーマン・本田。
「よ…吉野です。宜しくお願いします」
立ち上がり、お辞儀をしながら名刺を受け取る吉野さんを、
「じゃあ、早速あっちでお話しましょうか」
ダイニングに繋がるリビングのソファーを指差し、自分の家かの様に振舞いながら吉野さんを誘導する、弁護士・本田。
本田さんの何とも言えない迫力に、誰も突っ込みを入れられずに従う。
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