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必要という意味は
僕にだって何となくは分かっていた。
けど――。
いざとなると身がすくむ。
頑なに閉じたままの僕の膝を
アンジュは無理にこじ開けることはしなかった。
その代り。
「アンジュ……?」
僕に見せつけるようにしながら
アンジュは自分の身体にローションを纏い始めた。
しなやかな白い身体。
ただでさえ肌理の細かい肌が光ると
まるで磨き上げられた陶器のようになる。
「僕の望みが分かるか?」
ただ茫然とする僕を前に
「え……」
バスタブの淵に座って足を開き
美しい指先できわどいラインをなぞりながら
「僕の望みが分かるかと聞いたんだ」
アンジュは言った。
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