第6章 アンジュの世界 ②

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目を逸らすことも 出来なくなってしまった。 「どう?」 「どうって……」 僕がまごついているのとは裏腹。 みるみるうちにアンジュは昂ぶって 「僕の望みが分かったか?」 また口走る。 僕はコクリと頷くだけ頷いて それでも微動だにできなかった。 アンジュの口元に笑みが浮かぶ。 「リカ、こっちへ」 気だるげな視線が 舐めるように僕を見つめ呼んだ。 僕は膝をついたまま おそるおそるアンジュに近づいて 彼の膝に手を置いた。
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