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第6章 アンジュの世界 ②
アンジュが戻った時。
彼が手にしていたのは
コーラの瓶とローションだった。
「飲む?」
レトロな瓶から一口煽ると
僕に差し出す。
「ありがとう」
小休止なのか。
それとも――。
僕がコーラに口をつけると
アンジュはバスタブに入ってきて。
「ひゃっ……」
見計らったように
僕の身体に冷たいローションを垂らす。
薄緑色したそれは
まるでスライムのようにしばらく身体にまとわりついていたが。
アンジュが撫でるとおりに
サラリと溶けてすぐにオイル状になった。
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