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カルキツェン王の光の玉は、
しばらく悲しそうに青白い光を点滅させていましたが、
とつぜん、
「少年よ、我はいつでもここで待っている。君こそあのラマが言っていた、秘密の鍵をにぎる少年に間違いないのだ、シャンベク。」
と叫ぶやいなや、
その青白い光の灯火を消し、あたりはすっかり闇夜になってしまいました。
シャンベクが闇夜の中でしばらくとほうにくれていると、
向こうからおそろしく白い肌の美しい少女が来るのが見えました。
その白い肌の少女は、
さっきのカルキツェン王の光よりももっと光り輝いて見えました。
その少女は、
シャンベクを見つけるとすぐに、
あなたの村はこっちですよ、
と手をひっぱって、
ものの五分かそこらで、
シャンベクを故郷の村へと帰してやったのでした。
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