迷いの寺院遺跡

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 シャンベクという名のその少年は、 何日も何日もその遺跡の中を行ったり来たりしていましたが、 どうしてもその中から抜け出すことができずにいました。  シャンベクは、 さてはきつねにでも化かされたのかと思い、 もうだいぶおなかも減ってうごけなくなってしまって、 こまりはてていましたが、 そのときふと、 じっとお地蔵さんのようにうごかないこちらのもとに、 どんどんとちかづくものの気配を感じました。 「くまかとらなら殺されるな…。」
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