さようならノワール

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屋上の手摺りが地上へ落下し、 コンクリートの床にも真っ黒な亀裂が幾筋も走った。 ゆっくりと崩壊してゆくビルの屋上から星空を見上げる。 星明かりとは違う、 ヘリの赤い光りが、腹の底に響く重低音を轟かせながら ゆっくりと近づいていた。
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