さようならノワール

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本気で信じていたワケではない。 【マリンカ】の設立理念など……。 だが俺は今の彼女に、 何かを語らずにはいられなかった。 「2000人の被害者も、そしてあたしも、その肥やしってワケね。 ふふ……。そんなお花畑なんて見たくもないわ」 彼女は俺の腕の中で形のよい口元を歪めて笑った。 そして次の瞬間、意外なセリフを口にした。 「そろそろ、時間稼ぎのおしゃべりはいいかしら……?」 「え……?」 ドガアアァァーーーン!! その時、轟音とともに 凄まじい縦揺れが足元から突き上げてきた!
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