第1章 非現実のはじまり

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4月、私は新しい町で新しい生活を始める。 地元から遠く離れた美大の入学式も無事終わり、探索もかねて新しい生活に必要なものを買いに出掛けた。 借りた部屋は学校からもそう遠くなく、周辺にはおしゃれなお店がいっぱいあった。 初めての一人暮らしに胸踊らせながら歩いているとふと目にとまったものがあった。 おしゃれなお店の間に細い路地があった。 覗くと通路側カーブしていて奥まで見えなかった。 おいで……おいで…… 何かに引き寄せられるかのように、中へと入っていく。 これが私、国宮あや(くにみや あや)を変えるとはまだ知るよしもなかった。
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