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クライアントと【商品A】は、最後に仲良くバスルームへ。
ボクサーパンツを履いた龍仁さんは、洗面所へ。
歯をみがいているようだ。
うがいの音も聞こえる。
濡れた顔をタオルで拭きながら戻ってきた。
黒いシャツに袖を通しながら、私の所に来て言った。
「みゆ、大丈夫か?」
「……大丈夫じゃないです」
まだ意識が朦朧としている。
「やっぱりまだ早かったよな。辛いだろ。あとで一輝が来るからケアしてもらえ。クライアントと商品の送りは、サクラと俺がやるから」
ああ、そういうこと。
「嫌です。好きでもない人としたくないです」
「それは分かってる。でも、このままじゃ帰れないだろ。今日はあいつにやってもらえ。別に悪いことじゃない」
「……………龍仁さんがいい……私、龍仁さんにして欲しい」
「なに言ってるんだよ。俺はケア担当じゃない」
「…ケアじゃなくて……龍仁さんとしたい………好きな人と……」
「……………え?」
―――――え?
今、何て言った?
私、誰を好きだって?
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