Srgarcoar-シュガーコート- 1stStepえぴろーぐ

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戒斗はスポーツブランドのハーフパンツ姿で、上半身は首にスポーツタオルを引っかけているだけの裸だ。 この季節だからおかしくはない。 けっして貧弱ではない頼と同じ恰好でもあるのに全然違う。 簡単に云うなら、成熟した大人な男の裸。 有吏塾で鍛えられたと云っただけあって、洋服を着ているときにはわからなかった、精悍としか表現しようのない躰が目のまえにある。 叶多の脈拍が急速に跳ねあがる。 「戒斗、どうしよう……」 「……どうしたんだ?」 「心臓、壊れそう」 そう云った叶多の首筋の脈がぴくぴくしている。 「いまからそんなんでどうするんだ? 逃げるか?」 叶多は強く頭を振った。 戒斗は口の端で笑う。 「あんまり出てこないようだったら襲いにいく」 戒斗が叶多の鼻を摘みながら冗談めいて云うと、少し叶多も落ち着いてうなずいた。 「じゃ、入ってくる」 若干声を上ずらせて云うと、叶多は立ちあがった。
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